This Is This!

This Is This!
  •  
  • Sony
  • ランキング:253098
  • 価格:¥ 1,150
  • 発売日:1989-08-02 只今品切れ中


曲目リスト

  • 1.This Is This
  • 2.Face the Fire
  • 3.I'll Never Forget You
  • 4.Jungle Stuff, Pt. 1
  • 5.Man With the Copper Fingers
  • 6.Consequently
  • 7.Update
  • 8.China Blues

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カスタマーレビュー

ひとりウエザー  (2006-09-05)

 これはもはやザヴィヌルが1人で作り上げたと言っても過言ではないアルバムであり、これと前後するソロ『ダイアレクツ』と世界が余り違わない。この時期のザヴィヌルがこういう音に目が行っていたのだろう。ある意味ザヴィヌルのデモ・テープのような感じもする。
 このアルバムに対する評価は今も昔も高くないような感じであるし、これに参加したメンバーの間でもこのアルバムはアウトテイク集のようなイメージらしい。オマー・ハキムも「ほとんど覚えていない」くらいだから。
 しかしながら聴き所はある。サンタナだ。サンタナの神通力はウエザーでも効いた!サンタナは実に力強いソロで華を添える。もはやスタジオ・プレイヤーのような扱いのショーターもサンタナに続いて熱いソロを聞かせる。そして必殺の「UPDATE」。この曲最初からアドリブの応酬かと思いきや全部楽譜通りである。恐ろしい。
 マイナスはもちろん、あの黒魔術のようなウエザー臭がほとんど感じられないからだが、20年経った今でも違和感なく聴くことができる。ちょっと、その事実に驚く。


アイデンティティを喪失したWR  (2003-02-11)

最終作。ジョー・ザヴィヌルがバンドにけじめをつけた作品である。つまり、ウェイン・ショーターという最高のパートナーと別れて活動していく決断をした訳である。
優れたバンドほど作り手と聴き手との間に、常にある程度のギャップを保ちながら進化していく。例えば、新作が届けられ、それに感動した時にはバンドはもう次のステップに進んでおり、受身である聴き手としては、やっと追いつくとまた先に行かれ…を常に繰り返すことになる。W.R.というバンドはまさにそういったバンドであった。だから、なぜ解散なのか?もっと聴きたい。ジョーとウェインの化学合成の素晴らしい成果を享受してきた聴き手としては、正直そういった気持ちであった。しかし、作り手の欲求はまたしても先に行ってしまっていた。
ウェインは自らの新しい道を選んだ。ジョーにとってはかなりの痛手であったに違いない。その後、自らのバンドを結成したジョーがサックスプレーヤーを起用しないこと、また“ペペ”なるブレスコントロールによるシンセを開発し、サックスのニュアンスを自らの手で出そうと試みているのも、ウェイン以外に満足できる人がいない証拠である。一方のウェインも、かつてアート・ブレイキー、マイルス・デイヴィスというジャズジャイアンツのバンドの音楽監督を歴任、サックス奏者としても強力無比なオリジナリティを持ったアーティストであるにも拘らず、ソロアーティストとしては今一つ決定打がなく、むしろミルトン・ナシメントやジョニ・ミッチェルとのコラボレーションが目立つ、つまりカリスマ的リーダーの元で力を発揮するタイプであったから、ソロになるにはそれなりの欲求と決断があったのであろう。
何はともあれ、嘆いても、悲しんでも、賽は投げられてしまった。そして、なんとカルロス・サンタナのギターで幕を開けるこの作品は、最初で最後の、ジョーとウェインのコラボレーションがないウェザー・リポート作品となった。


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